『当社のグラインダーは、防音設計となっており静音性向上。従来比〇〇%まで騒音を抑えることに成功しました』
なんて各社が言うもんだから、結局どの電動グラインダーが本当に静かで、音が大きいのはどれなのか全く分からない。それならば勝手に調べてしまおうということで、暁屋Coffeeが今年の人気グラインダーで勝手に測定してランキングしてみた。
製造メーカーは戦々恐々?でも購入者は気になるポイントだからやっちゃいます
電動グラインダーのグラインド音量について
photo by [Alan Levine]
初めて電動コーヒーグラインダーを購入する人にとっては関心がそれほど大きくないかもしれないが、実は購入後に一番後悔するポイントの一つでもある。
コーヒーを自宅でゆっくりと飲むのは朝か晩にという人は多いと思うが、グラインド音量が大きく騒音のようだと、家族や隣人のことが気になって豆を挽けないなんてことも。また、小さな子どもがいる家庭では音量によっては、せっかく寝ている子供を起こしてしまう恐れもある。
安価なグラインダーは得てして静音性能が乏しいものが多いが、高価なグラインダーを購入したのに自身の使用環境では使えずお蔵入りなんて最悪の結末にならないようにこの記事を読んで参考にしてほしい。
比較するのは人気の6機種
最新の家庭用グラインダーより、購入時に比較されやすい人気の6機種。左から順に
- FUJI ROYALみるっこDX-R220
- Kalita NEXT-G
- VARIO-V
- Wilfa SVART Aroma
- oceanrich G1
- Vitantonio cordless grinder
となる。コーヒー豆10gのグラインド時の音量(デシベル)とタイムを計測していこう。
うるさくても短時間なら許容できる人もいるからね
騒音(デジベル)チェック
豆の量 :10g
Kalita ネクストG
グラインド時間 : 20秒
静音性を推している割には意外と音がするなという印象。相変わらず粉が飛び散らないのは圧巻の性能だが、低速回転が故のグラインドの遅さが気になる。
80dB超で20秒は使う時間帯を選ばされそう
kalita(カリタ) ネクストG
kalita公式HP
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VARIO-V
グラインド時間 : 7秒
さすが世界的なロングセラー商品だけあってグラインドパワーもあってバランスの良い製品。音質が多少デジベル以上に耳に残る感じがあるのは否めないが、比較6機種の中で唯一エスプレッソ挽きまで可能。
Melitta(メリタ)VARIO-V
Melitta公式HP
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FUJI ROYALみるっこDX-R220
グラインド時間 : 3秒
グラインドタイムが3秒(3.04秒)と笑ってしまうほど早い。そのため84dBあるが騒音とまで感じるに至らないように思う。
文字では表現できないが、音の質も他のグラインダーと比較すると耳に障らない。私自身がそうだが家族が寝静まった夜でもサッとグラインドできるレベル。
みるっこDX R-220
FUJIROYAL公式HP
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Wilfa SVART Aroma
グラインド時間 : 5秒
これまた非常に優秀。刃に熱を持たせないための低速回転ではあるが、DCモーターを採用しているため僅か5秒で粉砕。小柄でスタイリッシュな印象とは裏腹に音はよく抑えられている。
wilfa Svart Aroma コーヒーグラインダー
wilfa 公式HP
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oceanrich G1 コーヒーグラインダー
グラインド時間 : 1分15秒
USB充電ができるポータブルなコーヒーグラインダーとして人気の商品。グラインド音は83dBで体感としては今回6機種で最も音が大きいように感じた。また10gのグラインド時間が1分を超えるので夜間等の使用は厳しいと感じた。
しかしながらポータブルかつコードレスの特性があるため、音の響かない部屋やタオルを掛けたりするだけで問題は解決する。付属のマットを敷いてあげるだけでも多少の軽減効果が図れる。
約6,000円の販売価格でありながら、数倍の価格差がある5機種と比較していることは前提に考えるべき。
Vitantonio cordless grinder(ビタントニオコードレスグラインダー)
グラインド時間 : 28秒
2万円近くするコードレスコーヒーグラインダーとだけあって、鋭利な刃で30秒をきるタイムでグラインド。家庭用として主に使うには音と時間が気になる人が多そう。職場やアウトドアであれば贅沢なほど優秀なグラインダーであろう。
Vitantonio コードレスコーヒーグラインダー
Vitantonio 公式HP
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結果発表
デジベルdB比較 ランキング
順位 | グラインダー機種 | dB | 秒数 |
1位 | VARIO-V | 77 | 7秒 |
2位 | Vitantonio cordless grinder | 78 | 28秒 |
3位 | Wilfa SVART Aroma | 81 | 5秒 |
3位 | Kalita ネクストG | 81 | 20秒 |
5位 | oceanrich G1 | 83 | 75秒 |
6位 | みるっこDX-R220 | 84 | 3秒 |
※dBはMAX値 ※豆10gのグラインド秒数
結果は上記のとおり1位の77dB〜6位の84dBまで僅か8dB内に全6機種が収まるという予想外の結果に。ちなみに一般的な騒音の目安では70デジベルは掃除機の音、バスの車内程度。80デジベルになると地下鉄の車内や、ゲームセンターの店内、ピアノの音などが相当するそうだ。
人の話声は通常50-60デジベルと言われているので、コーヒーグラインダーの音はそれなりに騒音と呼べるレベルだろう。我が家の電子レンジ稼働音は51デジベル、dyson掃除機は強モードで96デジベルであった。
最後に
電動コーヒーグラインダーを購入検討する際にはグラインド精度だけでなく、『グラインド音量+グラインド時間』はチェックしておきたい。特に今回紹介した6機種以外で安価なモデルのプロペラ式電動ミルなどは、耐え難いほどの音量と時間に悩まされる商品も実に多い。
毎日使用する相棒だからこそ、よく考えて決めたいところ。僕の場合はパチンコ屋の90dBでも5秒以内であれば聞き流せる。逆に自宅内で幹線道路周辺の70dB相当の音が20秒以上続くのは朝5時に起きてからの出勤前や夕食後に一服する23時以降に使うのは家族の反応が気になってしまう。
とても大事なポイントなので自身の生活環境と照らし合わせることをおすすめしたい。電動はやめて手回しタイプのハンドグラインダーにするのも解決策の一つであろう。
この記事があなたのCoffeeLifeを豊かに変えてくれる、失敗しない電動コーヒーグラインダー選びの一助になってもらえれば何よりだ。