これは買い!ビタントニオ(Vitantonio)のコードレスコーヒーグラインダーが熱い!

Makuake(マクアケ)にて先行発売中のVitantonioのコードレスグラインダー。実機を手に入れたので早速、使い心地をレビュー。先日、暁屋Coffeeサイト内で同じくレビュー記事を紹介したoceanrich G1グラインダーもコードレスであったが、最近コードレスグラインダー市場がアツい。

関連記事

Makuake にて7月31日より公開個人的に最近注目しているコーヒー関連器具のブランド『 oceanrich 』より待望の新商品、ポータブルコーヒーミルG1がリリースされる。間も無くクラウドファンディングで公開予定だが、その前[…]

Vitantonio(ビタントニオ)について

1999年に日本の調理家電ブランドとして誕生。『日々のいい時間を、暮らしに寄り添う道具から』のコンセプトの下、シンプルで使いやすいキッチンツールをいくつも販売している。

ワッフルベーカーが有名だが、コーヒー関連だと温調ドリップケトルが評判が良い。

この会社、とても丁寧な仕事をする会社だ。商品リリース前にすごく研究をしているのがよく分かる。今回のグラインダーについても随所にビタントニオらしさが詰まった製品となっていた。

Vitantonioコードレスコーヒーグラインダー(VCG-20)

グラインダーの刃がすっごくいい

いきなり核心にいきます、刃がいいんです。ほんとに。

ステンレス製の刃は手で触ったらスパッと切れてしまいそうなほど鋭利。コーヒーグラインダーにとって刃は心臓。それなのにコスト面からどうしても手を抜いてしまう製品が多い中で、円錐型の螺旋状で美いほどに鋭い。
 これ相当な技術が必要な刃の作りこみだよ

僕はグラインダーの刃に少し詳しいのだが、これを設計された方はコーヒーグラインダーをよく分かっている。この形状は1900年代にドイツにて最高のコーヒーミルと言われたPeDe Dienesのミル刃に非常に似ている。

ステンレス製のコーン式かつ円錐螺旋状に研磨された刃は豆を段階的に切っていく刃の下部へいくにつれて徐々に小さな刃と接触する仕組みなので微粉が出づらく、挽き目の均一性も高い

本体の方も非常に品質の高い刃の作り。ステンレスは強度と耐久性の面でもコーヒーグラインダーの刃に適している。

25段階の粒度調節

【1番:極細挽き】〜【25番:粗挽き】まで、25段階のメッシュ調節が可能。

グラインダーにとって挽き目の多さは正義だと思う。コーヒーにこだわりが出てくると、中細挽きの中でも、粗めの中細挽きとか微調整をしたくなる。
 粒度調節が多く選択できるのは刃の精度そのもの

USB充が便利

※約1.5時間でフル充電
※25gの豆を約10回グラインド可能
※ACアダプターからの充電も可能

フル充電が約1.5時間ってのがいい。個人的には充電は面倒だし日常使用では忘れてしまいそうって思っているので…。おすすめはしないが、10分程度充電すれば1回分は挽けるので困ることは無さそう。

USBから電源が取れればよいので屋内に限らず、モバイルバッテリーや、電子端末、車のシガーソケットなどUSB環境があればどこでも充電して手軽に使用できる。場所を選ぶことはない。

製品仕様

本体サイズ㎜ : 約63(W)X63(D)X197(H)
本体重量   : 760g
最大投入量  : 25g
電源     : リチウム電池
連続使用回数 : 20杯分(満充電)
付属品    : 充電用USBケーブル、電源プラグ
       : ブラシ付きメジャースプーン、
       : 取扱説明書
主材料    : 本体/アルミニウム、トライタン
       : グラインダー刃/ステンレス
       : 容器/ガラス

Vitantonio コードレスコーヒーグラインダー
Vitantonio 公式HP
Amazonで探す  楽天市場で探す  Yahoo!で探す

ポータブル性

500mlペットボトルと同じくらいのサイズなのでキャンプやアウトドアにも最適。USB充電が可能でデザインが華美でなく、音も静音なのでオフィス使用もオススメ。

分解清掃ができる

長く愛用したいので、お手入れについては気になるところ。パーツ数が少なく、簡単に分解&清掃ができるため、いつも清潔な状態で使用ができる。
 これが決め手になる人も多いハズ。

グラインド速度

 粒度#7の中細挽きで15gを51秒でグラインドできた。決して速くは無いが、電動なので、スイッチオン後はその場にいる必要がなく、豆が挽き終わると自動停止するので別の作業もできる。

細かなところだけど…

Vitantonio(ビタントニオ)がどのくらい信頼できる企業かは、商品の箱を開けるときにほぼ確信できる。安物でない、しっかりとこだわったブラックの商品箱は洗練されていてワクワク感を覚えた。

箱を開けるとスマートに梱包されており、商品クオリティの高さまで想像させる。説明書や注意書は懇切丁寧に書かれており、消費者を大切にする社風があるのはすぐに分かる。僕はこういう会社が好きだ。
 商品性能に直結するものでは無いが、実際には密接な関係があることが多い。大事だよね

グラインド性能チェック

【挽目ダイヤル1番】 細挽き モカエキスプレス

【挽目ダイヤル5番】 中細挽き ドリップ(しっかり抽出)

【挽目ダイヤル10番】 中細挽き ドリップ(クリア)

【挽目ダイヤル15番】 中挽き サイフォン / ネルドリップ

【挽目ダイヤル20番】 中粗挽き フレンチプレス / ネルドリップ / サイフォン

正直ここまでとは思わなかった。粒度の安定性が素晴らしい。また画像を拡大してもらえると分かるが、断面がしっかりカットされているのがわかる。前述のとおり螺旋式で徐々に細かくグラインドしながら落ちていくため、どのメッシュでも高い安定性を見せた。

そして何といっても25段階調節。ハンドドリップでは多用する中細挽き♯5ー10あたりでも希望通りのメッシュを探せる。家庭用ハイエンド機と遜色ないどころか勝っていると思う。
 #15あたりの中挽きでもバラつきが少ないのが精度が高い証拠

oceanrich G1グラインダーとの比較

同じUSB充電のポータブルグラインダーとして比較をしておきたいところ。まず驚いたのが重さはoceanrich G1が485gに対してビタントニオは760gあること。

そして販売予定価格が大きく異なる。oceanrich G1の6,000円強に比べてVitantonioは倍以上の15,000円程度を予定。この価格差を埋めるほどの性能があるのかが商品選択時のポイントとなる。

これがセラミック刃(oceanrich G1)とステンレス刃(Vitantonio)の違いだろう。セラミック刃によるすり潰しによるグラインドでは粒度安定に限界がある。
 挽き目を荒くするほどにその差は顕著になったよ

価格帯がここまで異なると、コンセプトが同じでも同じ土俵で比較すべきでは無いような気もするが、性能はVitantonioの圧勝。

しかしコスパが良いのはoceanrich G1の方だ。個人的には粒度調節の幅が5段階では少なすぎるため、迷わずVitantonioを選ぶが、エントリーモデルで選ぶならoceanrich G1といったところか。

長い目で見るとVitantonioの性能はお釣りが来るほど十分満足ができるはずだ。

Kalita NEXT Gとの比較

今回最も驚いたこと。家庭用コーヒーグラインダーでは非常に優秀で知られているkalitaのさらに上位モデルであるNEXT Gと比較して、均一性が勝っていたこと。無論、均一性だけが全てでは無いにしてもこのコードレスでコンパクトなグラインダーのポテンシャルの高さを覗える。

総評(良い点・悪い点)


GOODポイント

これだけの性能を備えながらコードレス&USB充電式だということ。これはVitantonioが製品コンセプトに掲げているとおり、「どこへでも持ち運びができ、いつでも、挽きたての、本格的な味を、大切な方達と楽しむ」がそのとおりに体現できる。

使用する人によっては日々のCoffeeLifeを変えるくらい『新しい』ものであるし、便利に感じる人が多いと思う。

そしてこのグラインダーの凄さはやはり均一性の高いグラインド精度。25段階という多段階調節をこのクオリティで達成させているのはVitantonioならではの製品への本気度だろう。

あとは、簡単かつ完全に分解してお手入れができること。日本のメーカーだからアフターケアも含めて安心できる点もGOODポイントかな。


BADポイント

気にったところは重さ。760gってかなりの重量落としたら機器への衝撃も凄そうなので、裸で持ち運ぶのは少々こわい。僕の場合、普段の持ち運び時は百均で打っている水筒カバーがジャストフィットするので、保護して運ぶようにしている。

もう一つ気になったのが、粉受けのコンテナ。場所を選ばない自由な使い方ができる製品なので、コンテナの蓋があるとより便利だと感じた。

僕の場合は仕事場に常にグラインダーを持っていかなくても、朝挽いたらコンテナに蓋をして鞄にサッと投げ込んで通勤。昼休みにコーヒーブレイクといった使い方が可能となる。
 自宅にある同じくらいの瓶蓋を粉受けコンテナに試してみるといくつか使えたよ

また、個人的な願望だが、これだけ素晴らしい刃を使用しているのであれば、コードレスでは実現できない、馬力のある据え置き型の家庭用コーヒーグラインダーも見てみたい気がする。刃の回転速度が上がると、鋭利な刃の場合はよりコーヒーの旨味を抽出できる均一性の高いカットが可能となるからだ。


終わりに

僕はVitantonioのUSB充電グラインダーが発表されたときから非常に注目をしていた。なぜなら、これまで登場しているコンパクトグラインダーについて不満があり、僕が開発担当なら『グラインド刃』と『挽き目調節の多さ』は必ずこだわりたいところだったからだ。

手軽であるのに超本格的。アウトドアや職場はもちろんだが、自宅メインの使用でも大型の家庭用グラインダーと遜色ない実力を発揮する。

価格は15,000円程度と決して安くは無いが、グラインド精度とクオリティ、活躍の場の自由度は、あなたがこのグラインダーを持ち運ぶ先々をきっと特別な時間にしてくれるだろう。シンプルな優れたデザイン性のこだわりのコーヒー器具を作る日本メーカーVitantonioの今後にもぜひ注目したい。

 

 

追記:1年半使用してみて(2021.5)

このレビュー記事を投稿してから1年半。キャンプでの使用などを通して思ったのは『やっぱりハンドグラインダーがいい』であった。

元も子もない話だが、なにせ味気ないのだ。コーヒーを屋外で楽しむ時って”ゴリゴリと手廻しながら人力で挽く作業”も含めて楽しさであり美味しさなんだって。充電を気にする必要も無いし、ここ1年だけでみても同じ価格帯で高性能でクールなグラインダーはたくさん登場している。

オフィスで使用するにしても、このサイズのグラインダーはコードレスにする必要は無かったかな。結論、電動は据え置き機。ポータブルサイズなら手動が万能だと僕は感じたよ。こればかりは個々の使用環境や好み次第だけど。
 ポータブルサイズの電動でここまで性能が良いだけに非常に勿体ないけれど、性能がすべてでは無いってことかな

Vitantonio コードレスコーヒーグラインダー
Vitantonio 公式HP
Amazonで探す  楽天市場で探す  Yahoo!で探す

関連記事

Makuake にて7月31日より公開個人的に最近注目しているコーヒー関連器具のブランド『 oceanrich 』より待望の新商品、ポータブルコーヒーミルG1がリリースされる。間も無くクラウドファンディングで公開予定だが、その前[…]