静音!粉の飛散ゼロ!カリタ NEXT-G(ネクストG)は本当に凄かった

Kalita NEXT G(カリタ ネクストG)について

メイド・イン・ジャパンのKalitaが本気を出したコーヒーグラインダー。コーヒー業界で電動ミルといえば知らぬ人はいないkalitaの『ナイスカットミル』は1984年発売から32年間の超ロングセラーで幕を閉じた。

長くたくさんの人に使用される中で集まった改善点を盛り込んだNEXT Gは異次元の使い心地となっていた。

本体サイズ㎜ : 123(W)×215(D)×401(H)
本体重量   : 2.3kg
ホッパー容量 : 60g
電源     : 100V 50/60Hz
消費電力   : 60W
定格時間   : 5分

1年間使用してみたNEXT G(ネクストジー)のレビュー

①掃除要らずのすごい奴

1年以上使用してきて何が凄いって、豆を挽いた際の飛散した粉の掃除が本当に無くなったこと。

豆を挽けば粉は散る。コーヒーを飲むことと、グラインダー周辺の粉を掃除することは電動コーヒーグラインダーにとっては必須のセットになっていた。

この静電気除去システムの便利さに慣れると、もう以前の手入れが大変なグラインダーには戻れないだろう。


上の写真で分かるだろうか。今回のレポートに際してコーヒー豆を何度も挽いては移してを繰り返したが、台座はこのとおり粉一つ落ちていなかった。この性能には本当に驚かされる。
 これ本当にすごいと思う


極めつけは、台座が2重になっており簡単に外して屑籠へサッと粉を落とせる。1ヶ月ほど使用していると多少粉落ちがあるが、5秒で掃除が完了する。本当にかゆいところに手が届く設計だ。

②優れたデザイン性

本体サイズが写真で見る以上にコンパクト。横幅12.3cmしが無く置き場所を選ばない(スイッチが全面にあるのもgood)


ホッパーが実用的なサイズ。家庭で使用する際にはホッパー内で豆を保存する人は殆どいないだろう。

特にNEXT-Gを使用するような人であれば、豆の保管は専用のキャニスターを持っているだろう。つまり、やたらと大きくダサいホッパーは要らないのだ。このコンパクト設計が非常にスタイリッシュ。


付属の受缶が格好いい。ステンレス製で粉も付着しづらく機能面も◎


製品カラーのスモーキーブルーとアーミーグリーンも工業デザインっぽさが素敵。

実物は非常に自宅のキッチンやインテリアと馴染みやすい。2色がハマらずに足踏みするカスタマーも多いと聞く。ナイスカットGとの色の棲み分けも大事だが機能が異なるのだからマットブラック(ホッパーまでブラック)やクリアホワイトなどのカラーも展開したらもっと売れるだろうなと思う。

2020.05 追記:この記事投稿から2年ほどしてKalitaさんホワイトcolor出してきましたね。思ったとおりいい色だ。すごく売れているみたいですね↓↓

③豆の均一性

モーターを低速回転させることで摩擦熱による風味の劣化抑制メッシュ(粉の粒度)の安定性が高い

またグラインダーの命とも言える刃はセラミック製のため熱を持ちづらく、金属臭が豆に移る心配も無い。肝心のグラインドパワー・耐久力も不安な点はない。セラミック刃のため切るというよりは、ゆっくりと砕いている印象。鋭利な刃でカットしている訳では無いので微粉もそれなりに出るが、静電気除去機能によりカップ内にきれいに落とされるため良い意味で混在される。

均一性は高く、味は近年のスペシャルティ向けというよりは喫茶店の味の方が向いているかと。鋭利でない切り口と微粉がマイルドな風味が際立ちやすい。
 低速回転とセラミック刃で “とっても優しいグラインド” をしてくれるよ

④静音性

低速回転のため他のグラインダーと比べると音の静かさは歴然。

2020.05 追記:近年ではグラインド音量は家庭用グラインダーの課題ともなっており、各社静音性を高めている。本機種ネクストGだけの優位性ではなくなっているね

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⑤その他

その他にも“ホッパーを外していると安全装置が働いてグラインドが作動しなくなる機能”だとか、“豆ストッパーにより刃を痛めづらくする設計”など、あったらいいなの機能・設計もしっかり装備されている。

 

挽き具合を徹底検証

【挽目ダイヤル1番】 細挽き モカエキスプレス

【挽目ダイヤル2番】 中細挽き ドリップ(しっかり抽出)

【挽目ダイヤル3番】 中細挽き ドリップ(クリア)

【挽目ダイヤル5番】 中粗挽き フレンチプレス / ネルドリップ / サイフォン

【挽目ダイヤル7番】 粗挽き フレンチプレス

【挽目ダイヤル10番】 参考

ハンドドリップでの使用についてはダイヤル#2−4あたりの使用が良いだろう。

コーヒーの焙煎度合いや、フィルターの種類(ハリオV60は#3/カリタウエーブは#2といった具合)によって挽き目の粗さを変えると抽出時の味を細かくコントロール可能。各ダイヤルの挽き具合をみて分かるとおり、粒度が一定で均一性も合格点だろう。

微粉・均一性計測

5000円未満でも優秀なラッセルホブス7660JPとの比較


豆を投入→12秒グラインドすると中細挽き

茶こしで微粉をセパレートし計測

実験結果

均一性


左:Kalita NEXT G 右:Russell Hobbs7660JP
両者のメッシュの安定性の差は歴然

微粉


左:Kalita NEXT G 微粉量1.6g
右:Russell Hobbs7660JP 微粉量2.5g
NEXT Gの微粉量は許容の範囲だろう

デメリット

  • エスプレッソ挽きは不可
  • 店舗で使用するには複数台無いとグラインド速度がかなり遅い
  • 一度に大量に豆を挽くことがある人には不向き
  • 酸味やフレーバーの強さはステンレス刃には劣る
  • カラーが特徴的な2色しかない → ホワイトカラー他、カラー展開してきましたね

ネクストGのセラミック刃。耐久性は高く、長期間刃のメンテを怠ってもコーヒー油分によるサビつきの心配もない。一方で鋭利さはなく、フラット刃特有のステンレス鋼で切り刻み粉砕するプロセスでは無い。刃の回転速度も低速を選択しており、モーターのパワーも弱い。

このあたりは、耐久性を重視するのか、業務用に近づけた味を重視すべきなのかで意見は分かれそうだ。

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まとめ

これだけの性能を備えて4万円未満とは本当に良い時代になったなと思う。

カット式フラット刃でありながら、セラミック刃+低速グラインドでマイルドなテイストが好みな方にはマッチしそうだ。グラインド帯域としてはハンドドリップの使用がメインとなりそうだが、フレンチプレスまで幅広く対応。ダイヤル1番ならモカエキスプレスも可能。

粒度の安定性は高く、お店で飲むコーヒーの味を自宅でくつろぎながら実現できる。メンテナンスも非常に簡単なところもgood。特にこれからコーヒーをはじめる人にとって、刃のクリーニングやグラインド後のマシン周りの掃除の手軽さは何にも代えがたい。

何よりデザインが気に入れば、キッチンで毎日マシンを眺めるのが楽しくなるだろう。あなたの豊かなCoffeeLifeをサポートしてくれるコーヒーグラインダーとなること間違いない。

『あなたが自宅で美味しいコーヒーを飲みたいのならばグラインダーだけはケチってはいけない』

 

kalita ネクストG スモーキーブルー
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