ホームバリスタが一推しするAscaso Dream(アスカソ ドリーム)を徹底調査!!

ascaso社の歴史

スペインのバルセロナで1962年に創業したエスプレッソマシンメーカー。創業当初よりエスプレッソマシンのパーツ製造と販売を行っており、現在では世界80カ国以上で販売するグローバル企業。

長年培った技術を活かし1997年に自社製造のエスプレッソマシンに着手。 ‘for coffee lovers’ =’コーヒー愛好家のために’を信念にバルセロナの職人によるハンドメイドの高品質マシン&パーツを提供していている。

ascaso DREAM(アスカソ ドリーム) 
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Ascaso Dreamの特徴

本体サイズ㎜ : w245×h345×d280(mm)
本体重量   : 10kg
ホッパー容量 : 200g
電源     : 日本使用の100Vモデルあり 50/60Hz
消費電力   : 1050W
貯水量    : 1,3 L
  • マシンボディは剛性の高い削り出しのアルミボディを使用。手作業で研磨され、塗装が施されており、ボートレース用の高級塗装ニスを用いて丁寧に仕上げられている。
  • 真鍮製ボイラーならではの耐久性と、家庭用マシンでは味わえないスチーム力とその持続力。
  • 高品質サーモブロックにより、ボイラー内に水を貯水せずに内部循環時に加熱させるため常に清潔かつ迅速なヒートアップが可能。
  • 圧倒的なデザイン性。レトロ感と豊富なカラーバリエーション。

 

ascaso社HP

前作全ての改善点を克服したパーフェクトマシン前作Ascaso Dreamはここで紹介しているが、家庭用エスプレッソマシンとしては非常に完成度の高い魅力的な仕上がりとなっていた。今回その後継機としてPID(温度自動制御機能)付きの[…]

 

Ascaso Dream(アスカソ ドリーム)使い方


準備するもの

ミルクピッチャー
タンパー57mm
タンパーマット
水受け


 

①エスプレッソ抽出のためサーモブロックオン

レトロ感溢れる真ん中の電源スイッチを下へオン。スイッチは左がスチーム、真ん中は電源、右がエスプレッソ抽出。これまたレトロ感が素敵な温度計を確認しながら90度に温まるまで待機。

②タンクに給水

このタンク位置がとても便利。マシンを停止する必要もなく、給水時もいちいちタンクを取り外さなても写真のように半開きで水を入れることも可。

こういった毎回の作業の簡易さは実は非常に大事だと思う。因みに最新の上位モデルAscaso Dream PIDでは給水タンクが光る。

③マシン内部に湯を循環


抽出時に内部ポンプで湯温が低下しないよう湯を通す。また衛生面からもGOOD。


シャワーヘッド部はワイドシャワースクリーンを標準装備。以前は有料オプションであったが、これが均等かつ細かなエスプレッソ抽出を可能にしている。

④豆を極細挽き(エスプレッソ用)にグラインド

極細挽きはエスプレッソ用のグラインダーを用意。メリタ社が販売している”VARIO-V”はエスプレッソ用の極細挽きから(0番台)から極荒挽き(40番)まで1台でフル対応。

精度も高く非常に便利。エスプレッソ用の挽き目は3−7番を使用。VARIO-Eとの違いはグラインド速度とのことだが、グラインドパワーが違うと精度にも影響が出る気がする。


レベリング(水平にならす)


タンピング(水平に15〜20kgの力で)


手動コーヒーミルではこちらの”ポーレックスセラミックコーヒーミルミニ”がお薦め。エスプレッソ粒度は調節ネジを3−5クリックあたりにすれば均一なグラインドが可能。極細挽きは多少回転数が多いため腕が疲れるが、良い運動になる。

エスプレッソ挽きのできる手動ミル   click 


セットでミニロートがあると便利。

あると便利なミニ漏斗  click 

⑤抽出


抽出時のエスプレッソの「とろみ」と「色」が変化したら手動で停止。

このマニュアル抽出も最新モデルPIDでは改善されオート停止機能が付いている。豆のコンディションや焙煎度によってエスプレッソの抽出量は変化するので、慣れるまで大変だが賛否ある。

⑥ミルクスチーム

左側のスイッチをオンにして、温度計がMAXとなりシャワーヘッドから蒸気が出てくるまで待機。

また150度くらいのところで一度スチームノズルに溜まっている水分を10秒ほどスチームをして外で出しておく。スチームが強いためフォーミングに慣れると絹のようにきめ細かいミルクを作ることが出来るようになる。

⑦ラテアート 出来上がり

 

レビュー

GOODポイント
2年近く使用していて非常に感じるのはインテリアに溶け込むデザインの良さだ。ホームバリスタを始める人にとって、銀色ピカピカのカクカクのエスプレッソマシンを求める人もいるだろうが、飽きのこないポップなデザインとカラーバリエーションは長く愛用する上で重要な選択要素。

またその優しいデザインとは裏腹に、半世紀以上もエスプレッソパーツを製造してきた老舗だけあって、細部まで非常に造り込まれたマシンとなっている。特に10万円未満の家庭用セミコマーシャルマシンとしては抽出の安定性、クレマ、スチーム力、コンパクトサイズ、起動の速さのどれをとっても他社を圧倒しているように感じる。

BADポイント
一方でこれまで使用してきて改善が望まれる点もある。一番は不必要な水の飛び散りだ。スチームのためにボイラー温度を上昇させている最中にシャワーヘッドから微量だが継続して湯が落ちる。水受けを置いておかないとトレイでは受けきれずかなり水滴が付く。

もうひとつは、スチームノズルだ。折角ここまで完成度を高めているのだからスチームノズルをもう少し業務用のようにデザイン性と機能性を充実させたものにして欲しい。

 

終わりに

 


photo by [Rogelio A. Galaviz C.]

ガウディに始まるピカソ、ミロ、ダリら天才芸術家を育んだ国風はascasoの製品にも間違いなく根付いている。

洋服と同じで、物に愛着を持つことの入り口はデザインを好きになること他ならないだろう。機能も勿論であるが、豊かなCoffeeLifeの実現において道具のデザイン性は最も重要な点だと思う。ascaso社を含めスペイン産の芸術に富んだCoffeeToolsには今後も注目したい。

※なお、最新の上位モデルAscaso Dream PIDでは改善点に記述した水滴問題とノズルが見事に改善されている。従来モデルと比較して価格面で相当悩ましいが機能は文句無しだろう。あとはエスプレッソ抽出用とミルクスチーム用のボイラーが別々のダブルボイラーになったら…と考えるのは欲張り過ぎであろう。

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最上位マシン Ascaso Dream PID  click 

外観写真

スチームノズルは付け替えでカプチーノ用もあり

マシン上部はカップウォーマーになっていて便利