ゆっくりゆっくりと24時間かけて点滴抽出した贅沢な水出しコーヒーの魅力とは

『あなたが一番好きなコーヒーはなんですか?』

割と頻繁に聞かれる質問である。コーヒー好きを標榜していると、そんなCoffeeLoverの好きなコーヒーについてアバウトかつ社交辞令の要素も含んで質問を受ける。

僕の答えはいつも決まっていて「暑い夏の日に飲む24時間かけて点滴抽出したコールドブリュー」と答える。最高の贅沢だなと思う。一滴一滴の水がコーヒー粉にゆっくりと沁み入り、粉の層を駆け巡った水滴が、また一滴となり旨味を凝縮させて落ちていく。

丸一日かけて滴下式抽出した水出しコーヒーの美味しさは一度体験すると本当に虜になってしまう。コーヒーが好きな人、こだわりの無い人にも全ての人に一度は飲んでもらいたいオススメの抽出法について紹介しよう。

コールドブリュー(水出しコーヒー)の特長

なぜ水出しコーヒーは美味しいのか??
苦味や渋みのもとになる成分は水には溶けにくい。結果として高温抽出と比較して酸化しづらく、雑味が抑えられたマイルド(まろやか)な味となる。

2種類の抽出方法(Cold Brew)

コールドブリューの種類
・滴下式(Slow Drip)…コーヒーの粉に一滴ずつ水を落として抽出する方法。粉から成分がより抽出されるためコクが出やすい。液体は濃いが低温抽出のため苦味はなく、豆の持つ味を引き出す。滴下速度が調節できると仕上がりにも変化をつけることができる。

・浸漬式(Immersion)…水に長時間漬けてコーヒーの成分を引き出す方法。コーヒーの油分も含めて抽出されるが比較的スッキリとした味になる。挽目と浸漬時間で苦味のコントロールが可能。

24時間抽出に必要な抽出器具

 ウォータードリッパーに求める性能
  • 滴下速度の調節機能
  • 作りが単純
  • クリーニングが簡単
  • デザイン

滴下式のウォータードリッパーは各社さまざまな製品があるが、選ぶ際にポイントとしたいのは上記4点としている。部品数や使用素材が多いと洗う際やメンテナンスの工程が増えてしまい面倒になる。複雑な作りである必要は無いので、単純で洗練されたデザインのものがオススメ。
 サビや劣化の心配が少ない素材や、使用後の片付けも簡単なものにしよう

コールドブリューにはこれがおすすめ!Dripster Cold Drip(ドリップスター)

【製品紹介】シンブルパーツ

パーツは4つのみで非常にシンプルな構造。コーヒーを受けるビーカーは化学研究室で使用されるガラス製造などでも世界的に有名なPYREX社が製造。耐熱かつ高品質で人体にも安全な素材。
 長時間コーヒーが触れる箇所だし、頻繁に使用するからこういう所はこだわりたいね

【製品紹介】半永久ステンレススチールメッシュ

DRIPSTERの特長の一つでもあるステンレススチールフィルター。画像のとおりメッシュが非常に細かく、コーヒーの旨味(オイル)を最適に通過させる。コールドブリューは熱湯抽出と異なり、苦味の抽出がされにくいことから、じっくりと旨味であるコーヒーオイルを抽出するとバランスの良い美味しいコールドブリューとなる。
 これがDRIPSTERが美味しい水出し抽出を可能にする理由

【製品紹介】無段階調節バルブ

ドリップスターの心臓部となる滴下速度調節バルブ。貯水タンクと継ぎ目なく一体のファルムは美しく、衛生面も優れた素材。ドリップスピードは好みの速度に無段階調節可能。しかも2枚めの画像のとおり、速度調節するのにタンクを取り外す必要なく簡単に調節可能。
 僕はこれで買いました^^

【製品紹介】ウォータータンク

ウォータータンクは非常に丈夫な食品保存用のプラスチックを使用。長時間抽出時もクリーンな水質を保ったまま抽出が行える。

Dripster (ドリップスター)の使い方

コーヒー豆を用意する 45g

水出しコーヒーは、豆自体が持つクオリティをより鮮明に抽出できる飲み方。そのためスペシャルティコーヒーとの相性が抜群に良い。驚くような体験ができるので美味しい豆を用意してみよう。

これまで全国のロースターのコーヒー豆を数えきれないほど飲んできたが、辿り着いたのは神奈川県にあるレッドポイズンコーヒーというコーヒーロースター。浅煎り〜深煎りまで繊細にアートされた豆は芸術の味。店舗が遠くても割安な送料で通販をやっているので本当のスペシャルティコーヒーを味わいたい方にはオススメ
 美味しすぎて中毒になるから覚悟したほうがいいかも

<今回使用した豆>
店舗名  : RED POISON COFFEE ROASTERS
産地   : Colombia Pink Bourbon Washed
精製方法 : Washed
焙煎度  : Sinnamon Roast
店舗HP   : https://morifuji-coffee.com

中挽きにグラインド

容器にセット

Comandante(コマンダンテ)との相性が良い。

ウォータータンクに注水 600ml

 一度沸騰させてカルキ抜きした湯を冷まして使用

粉を湿らせる

バルブを少し緩め、滴下させコーヒーの粉表面全体を湿らせる。

ペーパーをセット

ペーパーをセットすることで、滴下した水滴が粉へ均等に流れるようになる。こちらも事前にバルブより滴下させて湿らせておく。

フィルターはエアロプレス用のものを外側5mmくらいをカットして使用。

エアロプレス用ペーパーフィルター  click 

24時間抽出スタート


ドリップ間隔を計測して抽出総時間を記録しておくと、〇〇時間抽出=ドリップ間隔α秒といった具合で抽出時間による味の変化をコントロールできる。
 ストップウォッチのラップ機能が便利だね


コーヒーの粉全ての細胞を優しくノックして長い時間をかけて落ちてくる。もう美味しくない筈がない。

 直射日光の当たらない日陰かつ涼しい場所に置く

24時間のSlow Dripが完成

密閉できるウォーターボトルに移す
 冷蔵庫にも収まりやすいね

色は濃いがスッキリとしていて果実感がこれでもかってくらい凝縮されている。味わいが奥深くワイニー感がすごい。

時間をかけて綺麗に抽出されているため。コップに少し残して覗いてみると透き通るようなクリアな液体であることが分かる。

DRIPSTER(ドリップスター)のレビュー

近年注目の水出しコーヒー(コールドブリュー)について自宅でできる僕の最も好きな抽出方法についてご紹介してきた。24時間抽出というと手間暇かかりそうなイメージだが、ドリップコーヒーを作るより簡単に準備ができて、丸一日待ったら完成なので実に手軽おまけに片付けはビーカーを洗うのみで、あとは4つのパーツを乾かしておくだけ

ミニマルなデザインもさることながら、各部品の素材からこだわった徹底ぶりはさすが信頼のドイツ企業だなと思う。欧州での購入者からの非常に高い評価も頷ける。僕も実際に使ってみて使いやすさはもちろんのこと、デザイン性、最も大事なコールドブリューの美味しさまで100点満点だ

終わりに

こだわりのコーヒー豆さえ買ってくれば、いつだって簡単に作ることができる。お店のCold Brewでもこんなにクオリティの高いものは滅多に出会えないだろう。カットしたライムやレモン、オレンジなどを入れても爽やかなドリンクになる。トニックウォーターなんかと合わせると絶品だ。

暑い夏に最高の贅沢をあなたへ届けられる”24時間点滴抽出の水出しコーヒー”は、あなたのCoffeeLifeを今よりずっと豊かにしてくれることだろう。

 

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