【性能比較】ミルクフローサーはどれがいい?Amazonノーブランド品は?ラテアートは描けるのか?

ミルクフローサーって性能差が結構あるんです。でも実際は2,000円前後のモデルだと、ひとつ購入したら他社製品を購入して比較する機会なんてほとんど無いんですよね。

  • Kalitaスティクミルクフローサー
  • HARIOクリーマーゼット
  • Amazonで人気のノーブランド品

の3商品を性能比較。本当に優秀なミルクフォーマーはどれか?そしてラテアート作りにも挑戦してみたいと思う。

Which is better?

ミルククリーマーの性能 = パワー【モーターの強さ】

で間違いないだろう。ということで早速3機種の撹拌力の比較をしていこう。なお実験にあたり、各機器の電池は全て新品に交換して検証している。

検証は下記画像のように泡立て器を同量の水が入ったコーヒーサーバーの同じ位置にセッティング。スイッチを入れた際の水の撹拌状況をみていく。

カリタ スティクミルクフローサー

まずは超スタイリッシュなKalitaから。ステンレス鋼の無骨な質感と細身のスタイルがたまらない。電池は単4電池×2本を使用。

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十分に撹拌されてトルネードができているのが分かる。1,000円未満の安価な品とは明らかにパワーが違う。これをベースに比較していこう。

HARIOクリーマーゼット

ミルククリーマーでは最も人気があるHARIO。僕が購入したのが5年前だからかなり以前からある商品のようだ。見た目はぽってりした雰囲気で、カラーも女性向きといった感じ。

デザインは全く好みで無いけれど性能はお墨付き。電池は単3電池×2本を使用。

同じ水量だが、サーバーのくびれまで水嵩が上がっているのが分かる。素晴らしい撹拌力で手に伝わる水をフィンする感触もKalitaよりも断然に強い。

撹拌シャフトは一つ巻(2重コイルではない)だが、パワーが非常にあるので小回りも効いてむしろメリットになっている。このシャフト部分は取り外しも可能だ。Kalitaは取り外し不可。

画像をよく見ると分かるが、逆三角形のトルネード以外にサーバー底のシャフト部から水平にも強い撹拌が起きている。100均からの買い替えで、あまりの性能差に驚く人が多いというのがよく分かる。

Amazonで人気のノーブランド品

ラストはAmazon内でミルク泡立て器としては最も多くの高評価を得ているノーブランド品。Sedhoomというところが販売しているが中国製造品のOEM。形状が同じものは出品者(印字)が異なっても同一商品と思って良い。

HARIOやKalitaのミルクフォーマーとの価格差は500円程度なのに、小規模メーカーのノーブランド品を選ぶ価値はあるのか検証してみよう。電池は単4電池×3本を使用。

サーバーから水が飛び出しそうになるほどの非常に強い撹拌力。2重コイルのヘッドが縦横に大きく対流を作る。ノーブランド品を完全になめていた。これは優秀な器具だ。

HARIO同様にヘッドの取り外しが可能で、ヘッドは一つ巻の撹拌コイルも付属するのでレシピや容器の大きさに合わせて調整できる。デザインも悪くないので強力な撹拌を求める人にはとても向いている。

この商品のデメリットは製品品質に当たり外れがあるようだAmazonレビューでも初期不良や、使用後数回での故障が一定割合で確認されている。まあ中国ノーブランドOEM品のあるあるだが、不良品であれば即返品交換で良いだろう。

僕の場合もそうだが、不良品ではない当たりを引いた場合はかなり良い評価が上がっている。

Sedhoom ミルク泡立て器
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勝手に10段階評価

撹拌力だけに焦点を当ててパワーを僕の独断で10段階評価すると以下のとおりだ。

  • Kalitaスティクミルクフローサー   6点
  • HARIOクリーマーゼット    9.5点
  • Amazonで人気のノーブランド品   9点

HARIOは2重コイルではない一つ巻のヘッドでこのパワーが出ていることを勘案すると10点満点をあげても良いかもしれない。3つの中で最も強く細かい撹拌が発生していたし、器具を通じて手に伝わる水を高速で掻きつぶしている反動もHARIOクリーマーゼットが最も優れる。

また、撹拌パワーとは別の話になるが、HARIOクリーマーゼットを圧倒的に使いやすくしているのが『スイッチボタン』の構造だ。通常のミルクフォーマーはスイッチを押し込んだらON、もう一度押し込むとOFFになる。しかしHARIOの場合はスイッチを押している間だけON、手を離すとOFFになる

これが本当に使いやすい。パワーが強いとミルク等の撹拌対象が容器から飛び出そうになることが頻繁に発生するが、そんなときもスイッチから指を話せば一旦撹拌がOFFになる。カチカチと小刻みにボタンを押しては離して、きめの細かい泡を作ることも容易にできる。この構造の恩恵でよりパワーを活かせるので先程の点数に3点上乗せしても良いくらいだ。

繰り返すが、このON-OFF構造は秀逸だ。どのミルクフォーマーもONの状態で液面から出せばミルクが派手に飛び散る。ミルクが暴れだしたらスイッチをOFFにする他ないのだが、停止するのがとても難しいからだ。

 通常のON-OFF構造だとオフが遅れて上記のようなことになりやすい。(写真はAmazonノーブランド品)

 

ラテアートに挑戦

それでは見事ナンバーワンに輝いたHARIOクリーマーゼットを使用してラテアートに挑戦してみよう。エスプレッソはflair espresso(フレアエスプレッソメーカー)を使用。

牛乳を準備

電子レンジで牛乳150mlを1分30秒程度温める(600W)。温度の目安は牛乳に甘みが強調される65℃前後がよい。

ミルクピッチャーに移す

ミルクピッチャーに移したら、温度が低下する前に素早く撹拌開始。

泡立て器で撹拌スタート

はじめは、泡を発生させるため、底部付近で回転スタートさせてトルネードができたらすぐに液面ギリギリまでヘッドを持ち上げる。

上の画像のように渦の隙間から空気を取り込み、ミルク全体の量が1.2倍程度に大きくなるまで続ける。ここは全体にかける時間の1/10くらい。慣れるまで難しいが、サッと泡を作り空気を取り込むイメージ。

このときにHARIOだと泡が暴れだしたり渦の液面を細かく微調整する際にON-OFF構造がとても役立つ。というかHARIOクリーマーゼットでないとできる気がしない。

ヘッドを斜めに入れて、ミルクに縦と横の対流をつくり、先程の泡を細かく潰していく。エスプレッソマシンのスチームと異なり、ミルクの温度は上昇しないので、時間をかけてツヤツヤの絹のミルクを作る。

仕上げにテーブルの上でミルクピッチャーをコンコンと叩いて残っている泡をつぶして整える。

 

準備完了。いざ。

うーん。。。ラテアートの技術が無さすぎる。アート描くのが上手い人なら綺麗にできるんだろうな。上手くなりたい。。

しっかりとミルクがフォームされているので、エスプレッソと絡み合って口当たりは抜群。アートはイマイチだけど味はとても美味しくできた。繰り返し練習すれば泡立て器でもハートくらいなら描けるようになりそうだ。

(追伸 2021.2.7)何度か練習を繰り返したら、一応それなりのアートっぽい感じまではできた。泡を含みすぎないこと、泡をつぶす艶を作る時間は長めにとること、ミルクを移し替えるピッチャーもしっかり温めておくことが大事だと感じた。

終わりに

デザインは好みが分かれそうだが本気でラテアートまで挑戦するような高性能を求めるならばHARIOクリーマーゼット。キッチンをお洒落にデザインするならKalitaスティクミルクフローサー。

そして、少しでも安くて高性能を求めるのであればAmazonノーブランドのSedhoomといったところだろう。

これらの高性能ミルクフローサーは一台あると珈琲のアレンジドリンク以外にも様々な調理にも使用できる優れもの。電池式であればバッテリーの劣化の心配も無いので何年も使用できる。何より忙しい朝などは簡易だけど、フォームドミルクが簡単に作れてリッチな気分と幸せな時間を過ごせる。

今回の比較記事&ラテアート挑戦が、あなたのミルクスチーマーを活用した愉しい珈琲時間の参考にしていただければ幸いだ。

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